中学生が安心して読める漫画を紹介します
漫画・小説大好きな主婦が中学生にオススメする漫画を紹介します。少女漫画が多めですが、男女ともに読んで欲しいな~というものを選びました。
漫画は、語彙力と感受性を高める素晴らしいものだと思います。結構人間形成にも影響したりして。
漫画で描かれる「機微」や「思想」、思春期の子どもにとってきっと助けになることも多いと思います。
漫画を子どもが自分で選ぶことも楽しみではあると思うのですが、意外と最近の漫画でも「男女差別」が気になってしまうものがあります。
漫画ばかり読んでいる主婦の私が、以下の基準で選んでみました。
・男女差別がないもの
・性的表現がどぎつくないもの
・昔の名作から新作までまんべんなく
最近は、Amazonは物流コントロールのためか欠品が多いです。電子書籍が物流を圧迫しなくて済むと思います。「kindleキッズモデル」は読書専用機器ですので、目には他のタブレットよりかは負担少ないと思います。
『ハクメイとミコチ』樫木祐人
身長9センチの小さき二人の日々。森の仲間とご飯を食べたり、物作りしたりします。
『ほしとんで』本田
個性際立つ人が多い芸術学部――その中でも尾崎流星が入ったのは、強烈な生徒ばかりの「俳句ゼミ」で?!
切れ字って? 季語って? 淡々とした性格の流星と濃ゆ~い俳句ゼミメンバー俳句は果たして上達するのか。
大学漫画です。『動物のお医者さん』に通じる雰囲気。
大学って楽しそう~と思えます。(実際の大学は、「大学・ゼミによる…」と現実を知った大人は思ってしまうのですが。)
『NATURAL』成田美奈子
わけ有りで日本にやって来た9歳のペルー人少年・ミゲールは、山王丸家の養子となり、愛情を受けて育つ。そして高校生となった彼には、バスケや弓道を通しての新しい出会いが待っていた――。
成田美奈子さんの描く「他者を理解したい、自分を理解したい、私とあなたの違いと同じところ」という根底に流れるテーマが好きです。(私が勝手に感じていることですが)
恋愛がテーマではない漫画です。人間をテーマにした漫画、中学時代にこそ読んでもらいたいです。
あと、成田美奈子さんの描くインテリアとかがおしゃれなんです。憧れる。
『笑う大天使(ミカエル)』川原泉
史上最強の名門お嬢様学校に学ぶ史緒、和音、柚子。それぞれにネコをかぶって、お互いの本性を知らぬまま生活していたのだが?!
もう20年以上前の作品です。今の中学生からしたら絵柄とか雰囲気とか独特に感じるかもしれません。
今の中高生向け漫画は、30代の私から見るとやけに「男尊女卑」というか、ステレオタイプな女性が出てくる気がするのです。
20年前の漫画の方がよほどフラットというか。若い人が「自信のない私」が「かっこいい男子」に見初められるストーリーばかりに晒されることが心配。
『辺境警備』紫堂恭子
転生ファンタジーが流行っておりますが、正統派ファンタジーを味わっていただきたいです。転生ファンタジーも面白いけど、「ファンタジーの世界でリアリティを持って必死に生きる人間」を見るのがファンタジーの醍醐味だと思っております。
最初はなぜ少女漫画なのに冴えないおじさん出すのかしら、と思うと思いますが、カッコいいので!!不思議なことに、読んでいるうちに、なんとカッコいいおじさんかと思うのでご心配なく。
『鋼の錬金術師』荒川弘
少年漫画という区分でしょうが、「バトルもの」ではありません。強い敵と戦ってレベルアップしていく…というありがちな話ではありません。
物語を堪能できる漫画です。
『とんがり帽子のアトリエ』白浜鴎
小さな村の少女・ココは、昔から魔法使いにあこがれを抱いていた。だが、生まれた時から魔法を使えない人は魔法使いになれないし、魔法をかける瞬間を見てはならない……。そのため、魔法使いになる夢は諦めていた。だが、ある日、村を訪れた魔法使い・キーフリーが魔法を使うところを見てしまい……。これは少女に訪れた、絶望と希望の物語。
4人の女の子魔法使い見習いが出てきます。それぞれが成長していく姿に「漫画ってこうあるべきよね!」と胸が熱くなる。
最近の漫画にもまだうっすら流れる「ジェンダーロール(性役割)」やセクハラ文化
「ジェンダーロール(性役割)」とは、例えば男なら〇〇、女なら〇〇という固定概念のこと。
最近読んでびっくりした少女漫画(メジャーな出版社の人気作品)には、女子高生が大人たちの飲み会に行き、王様ゲームでほっぺにキスを強要される…とか。
作中に何度も「男ばかりじゃ華がないから、女の子がいたほうがいい」というセリフ。
は~~~びっくりだ。子どもたちに、こういう扱いを受ける/扱いをすることを当然と思って欲しくありません。
恋人にお弁当作っていくのは女の子だけだったり、しかもそのお弁当を男の子は批評する立場という。
なぜか女子だけが料理・掃除をする場面が本当に多い。少女漫画って少女をジェンダーロールから解き放つためにあるのではないのか?!
そして逆をいうと、男の子キャラにもジェンダーロールが課せられているのです。
高収入、高身長、「おれがおまえを守る」というセリフとか。
恋愛漫画だとだいたい「嫁にくるか」とか「○○さんのお嫁さん…ドキ」という表現があるのです。
2020年でもまだこの感覚が抜けてないんだ…と。
旧来のジェンダーロールで漫画を描いている作家はまだまだ多いです。
リアリティとか少年少女に何を伝えるとか、そこまで考えている作品を子どもたちには読んでもらいたい。
もちろん私は重度の漫画オタクですから、旧来のジェンダーロールの世界の「萌え」も理解できますがね…。最近やけに「借金の方に金持ちの男の家に家政婦に行く」系漫画小説が多くて、危惧しております。
世の中のすごい漫画家たちは、実はジェンダーについて真剣に取り組んでいると思います。作品を見ると、気を付けているんだな~という作品はすぐに分かる。
長々と失礼しました。(手紙かい)
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